近所の図書館が異様にラノベを置いているので、なんとなく考えた。
そもそも図書館の意義って、文化としての書籍を保存かつ誰でも読むことができるようにすること。またそれを通じて書籍に一般市民(学者や研究者でない、というぐらいの意味ね)の関心を向けるためだと思うんだよね。
決して、利用者の要求を満たす物ではないということ。
そう考えた時、ラノベが何故、扱いづらいかといえば、まず基本、巻数が多い。なおかつ、基本、続き物。ということだと思う。もちろん一般書籍にもそういったものはあるけど、ラノベと比べたら数は少ないよね。
心ない利用者が1冊紛失したり借りっぱなしだったりしたら、他の利用者は実質そのシリーズをすべて借りられなくなるのに等しい。
他にも、家の近所の図書館で「えー」といつも思うのが、何故かラノベのあるシリーズが最新の3~4巻まであった、その前の十数巻がいつみても置いていないということ。そんなシリーズがいくつもある。
購入したあと、紛失したという可能性もあるけど、十数巻が紛失はさすがに考えづらい。
おそらくは、前半は別の場所で読んだ利用者から、リクエストがあったから、続きのものだけ買ったということだろうね。
購入担当者のセンスのなさがよくわかる。本当にお金の無駄遣いだと思う。
じゃあ、私が図書館にラノベを置くことに反対かといえば、そんなことはない。
実はラノベって出版点数が多すぎるが故に、本屋でも手に入れにくかったりするし、実際にまとめて手に入れようとすれば、金額もかなり必要だ。
一般利用者の関心を集め、いつでも読めるようにするという図書館の意義を考えれば、本屋でいつでも手に入るようないわゆる「名作」よりも、手に入れづらい「ラノベ」を購入することは価値があることだと思う。
しかし、だ。それにしても、図書館の立場を考えれば、とにかく管理が難しい。
そもそも現実的にすべてのラノベを購入することが不可能なら、図書館としては何を購入すべきか、悩んでしまうだろう。
そして一端、購入を始めたら、やはりシリーズの最後まで責任を持って欲しい。
ということを考えれば、ラノベに関しては、シリーズ完結後、もしくは新刊がでなくなってから一年後(?)にようやく1巻から順番に購入するというのが良いと思う。
最新の作品が読みたい? 完結するまで待てない? アニメ化するから読みたいのに?
それは自分で買え。
そうすれば、全体量を見てから購入できるので予算を立てやすいし、最新の作品を読みたいだけの利用者のリクエストをガードすることもできる。
と思ったが、シリーズ完結後は、まさか1巻がすでに品切れとかあり得るのでは?
難しい問題だ。