『ニッケルオデオン』が2012年~。全3巻。39編。
『メランコリア』が2018年~全2巻、となっています。26編。
どちらもSF・ナンセンス系のショート短編(10ページ前後)ですが、
道満晴明のポップな絵と秀逸なアイディアはSF用語でいうセンスオブワンダーという褒め言葉がぴったりくる作品。
基本、独立した短編ですが、微妙に相互リンクしており、特に『メランコリア』のラストは各短編を綺麗に結びつけて見事。
以前はエロ漫画家として活躍(?)していた道満晴明ですが、エロ雑誌でHシーンも入れているのに、まったく実用性がない(偏見!)にも関わらず、そのストーリーの面白さのみで評価されていただけのことはあります(雑談!)
私のベストを選ぶなら
『ニッケルオデオン』から
不発弾を公園に残す悪の組織の幹部の目的は?「遊星より愛をこめて」
神様から授かった力を好きな年上のお姉さんとのちょっとしたイチャイチャに使ってしまう「カミサマレガシィ」
ばらばらになってしまった先輩の頼みでその身体を集める女子高生「回収委員と幻肢痛」
彼氏の家のトイレに行くだけで迷子になってしまった「迷子のチーコ」
VRゲームの中で脚力にステータスを全振りする少女の秘密「ほうき星のナルナ」
『メランコリア』から
終末を迎える世界で、引きこもりの少女はどうするのか「終末」
好きな男の子の臓器だけ抜き出して愛でる少女「内蔵」
お姉さんが里帰りするだけの話。ちょっと説明不能「ループ・ゴールドバーグマシン」
まもなく隕石の落ちる世界でシェルターを目指すふたり「ユートピア」
こうやって書いてみるとこの作品の魅力をちっとも表せていないことに気がつく。
一編で良いのでまずは読んで欲しい作品。
今なら、ブックオフ辺りで、100円で手に入る名作。