シロクマあいすの日記

シロクマあいすの思いつきを書いたものです。

創作物

小説『布団に喰われた父の話』

まだ五歳の息子と、その父親は決して広くはない部屋の中でかくれんぼをしていた。 隠れる場所などは殆ど無く、いわば戯れのようなかくれんぼだった。 もう寝る時間にはとっくになっていたが、遊び足りない息子のたっての頼みで、ほんの少しだけかくれんぼを…

創作『僕と妻は異世界転移して穏やかに暮らしている』

結婚して以来、僕は必ず妻に起こされて目を覚ます。妻が起こしてくれなかったのは、君を産む前後のしばらくの間と、あの時だけだ。起こし方は妻の機嫌によって怒鳴り声の時もあれば、優しく肩を揺すられるときもあるけれど、この世界に来てからの妻はいつも…

自動車運転あるある

自動車を運転していて思う不満を述べてみますね。 ・横断歩道のすぐ手前を何故か斜めに横切るおじさん。しかも、ゆっくり歩く。横断歩道を渡れや!! ・車道を走る自転車は交通ルール通りですが、追い越そうとしたとたん、何の合図もなくいきなり急に右に曲…

四十を 過ぎても未だ 厨二病 その証こそ これらが短歌(?)

井戸底の 歌い人形 おぞましき 爪下の骨 忌食む土蟲 寂しいと 食いちぎる指 カラカラと わずかに化粧 歌い人形 暗がりに塗り込められた骨肉のボキリボキリと繰り返す音 黒髪とやわき肌もつ幼子の命まさぐる剣と血と肉 亡き妻の小指親指薬指 切り落とされた痛…

小説「県知事選挙」

今回のC県知事は県民に混乱をもたらした。 10人以上いる候補者のうち、まともな政策を発表したのはわずかひとり。 「C県を夢の国に」 「病気になっても薬は飲むな」 「私の似顔絵を書いたお札を発行する」 「他県の知事と結婚します」 「すべての県民に毎…

一行怪談 始めました。

とりあえず、いままで書いたものを載せておきます。 ・教室内で誰が最初にこんなことを始めたんだと、問いただしてみたが、全員が首をつっているので、返事はない。 ・真夏の夜中に誰もいない家に帰ると、エアコンがついていないのに、今日もひんやり冷えて…